コラム

大使館と領事館の違いとは?仕事内容や役割を比較して解説!

海外でトラブルが起きてしまった際に手助けしてくれるのが大使館や領事館です。しかし、これらの機関の違いを知っている人は少ないのではないでしょうか。今回は大使館と領事館の違いについて、役割や業務の違いを踏まえて解説していきます。

大使館と領事館の違い

大使館と領事館の違いを簡単に説明すると外交活動を行う権限があるかどうかです。外交活動を行う権限があるのが大使館で、外交施設の中でも最も高い階級を持っています。一方、領事館は外交活動を行う権限を持っておらず、現地国民のための機関という役割が強いです。

どちらも外交省の機関である在外公館で、「外交関係に関するウィーン条約」などの国際法によって「公館の不可侵」が認められています。そのため、受入国による警察権の行使などの執行管轄権が排除されています。簡単に説明すると、受入国の法律の適用が一部制限されているということです。

また、勘違いしやすいのですが、大使館や領事館などの在外公館に治外法権は適用されません。しかし、かつて大使館や領事館などの在外公館は治外法権があるといわれていました。それは「外交官が常駐する場所は国の領土の延長であり、在中する国の領域の範囲外である。」という古い考えに基づく概念があったためです。間違えないように注意しましょう。

在外公館とは

在外公館とは外国と外交する際に非常に重要になる機関で外務省に所属する機関です。大使館、公使館、総領事館、領事館、総領事館分館、領事館分館、政府代表部を含めた総称で世界中に200ヶ所存在します。

治外法権とは

治外法権とは、他国に居るにもかかわらず、その国の法律や統治権による支配を受けないという特権のことです。

大使館とは

役割

大使館の役割は、自国の大使が任命された場所で公務をするための拠点場所です。
主にその相手国の首都に1つだけ存在します。通称「大使」と呼ばれる特命全権大使は領事館と異なり外交や政治に関する問題に対して法的権限を持っています。そのため、国を代表して相手の国とやり取りをします。外交使節団のなかで最上級の階級を持ち、国の利益の保護や文化交流などの役割を持ちます。現在、世界に192箇所配置されています。

業務

・相手国の政府とのやり取りや交渉
・相手国の政治や経済などに関する情報収集や分析
・日本を知ってもらうための広報文化活動
・ビザや証明書などの発行
・在留する日本人の命や財産の保護
など

領事館とは

役割

領事館の役割は、自国の領事が任命された場所で公務をするための拠点場所です。
テロや災害などの緊急事態に備えて、大使館と領事館の両方が同時に機能不全に陥らないために大使館のある首都とは別の主要な都市に配置されます。大使の持つ役割をサポートする形で、外交以外の業務をし、領事館のある国に滞在している自国民へ働きかけを中心に行います。現在、領事館は世界に63箇所設置されています。

業務

・相手国の政治や経済などに関する情報収集や分析
・日本を知ってもらうための広報文化活動
・ビザや証明書などの発行
・在留する日本人の命や財産の保護
・輸出入などの通商問題の処理
など

大使館と領事館をまとめる外務省とは

外務省とは簡単に説明すると日本の国の利益を守るための機関です。上記のような海外への渡航や滞在する日本人へのサポートをはじめ、日本の文化の紹介や交流なども行っています。また、国際的なテロや感染症、環境問題などの世界的な問題に対する取り組みも行っており幅広い日本の外交活動の中心となっています。

駐日外国公館一覧(187カ国)

アジア(21カ国)

大洋州(12カ国)

北米(2カ国)

中南米(31カ国)

欧州(53カ国)

中東(15カ国)

アフリカ(53カ国)

その他の関連機関

公使館とは

公使館とは自国の公使が任命された場所で公務をするための拠点場所です。公使には特命全権公使、弁理公使、代理公使などが含まれますが、基本的には特命全権公使を公使と呼びます。
公使は大使の1つ下の階級ですが、行う業務や権限などにほとんど違いはありません。

総領事館

総領事館とは領事館のうちの1つです。総領事が館長の場合に総領事館と呼ばれ、副領事の場合は服領事館、代理領事の場合は代理領事事務所と呼ばれます。領事館の設置は任意であるため、その国によって配置する数が違います。

名誉領事館

名誉領事館は自国の在外公館が設置されていない国や都市において、領事館を置くほどの必要性はないが、その国や地方に滞在している国民保護やサポートする際に設置されます。名誉領事は在外公館とは違い地元の一般市民が任命されます。

政府代表部

政府代表部は日本の政府代表として国際機関に対して外交活動を行う在外公館の1つです。例えば、国際連合のあるニューヨークでは国際連合政府代表部が置かれ、欧州連合のあるブリュッセルでは欧州連合日本政府代表部が置かれています。

海外でトラブルが起こった場合

実際に国民である私たちが直接、大使館や領事館と接する機会があるのはやはり渡航先でトラブルにあった場合です。渡航先でトラブルにあった場合、大使館や領事館ではどのようなことができるのでしょうか。外務省海外安全ホームページが公表している以下のイラストを参考にしてください。

参考:外務省海外安全ホームページ 大使館・総領事館ができること・できないこと

まとめ

今回は大使館と領事館の違いについて、役割や業務内容を踏まえて解説していきました。簡単にまとめると、大使館は主に外交や政治に関する問題への対応をしており、領事館は大使館の業務の一部である自国民の保護やサポートを中心に行っています。もし海外でトラブルにあった際は上記のイラストを参考に大使館や領事館からのサポートを受けましょう。英語圏で大使館はembassy、領事館はconsulateと表記されるのでもしもの際は参考にしてください。

YOLO総研 編集部 ハタ

この記事を書いた人

YOLO総研 編集部 ハタ

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