コラム

特定技能「造船・舶用工業」の受け入れ要件や業務内容、試験について徹底解説

特定技能「造船・舶用工業」で外国人を採用したいと考えていませんか。造船・舶用工業で特定技能外国人を雇用したくても、本当に受け入れられるのか悩んでいる方が多いことでしょう。ここでは、特定技能「造船・舶用工業」の受け入れ要件などについて詳しく紹介します。特定技能外国人の受け入れを検討している担当者様は、ぜひ参考にしてください。

目次

造船・舶用工業分野の現状

現在、造船・舶用工業は人手不足の課題に直面しています。特に、瀬戸内海や九州などの地方圏では、少子高齢化と生産年齢人口の減少が進行しており、これに加えて若者が都市部に流出する傾向が強まっています。

2023年までには約22,000人の人手不足が予測されており、この問題に対処するために特定技能人材を受け入れる取り組みが行われています。今後の計画として、特定技能の造船・舶用工業分野での外国人受け入れは、次の5年間で最大13,000人の外国人労働者を受け入れる予定です。

特定技能「造船・舶用工業」とは

特定技能「造船・舶用工業」とは

特定技能「造船・舶用工業」は、国土交通省が管轄し、最大で13,000人の外国人労働者を受け入れる計画です。この特定技能は「特定技能1号」と「特定技能2号」に分類され、技能実習生や熟練技術者向けの在留資格として提供されています。

特定技能2号について、以前は建設分野と造船・舶用工業分野の溶接に関連する業務に限られていました。しかし、現在はビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の9つの分野と、造船・舶用工業分野の溶接以外の業務全般が特定技能2号の適用範囲に含まれるように拡大されました。特定技能2号の適用分野が多岐にわたることで、さまざまな業界での活躍が可能となりました。

在留期間に制限がありません。また、家族を呼び寄せることも可能です。外国人が特定技能2号に移行するには、まず特定技能1号を取得している必要があります。

特定技能「造船・舶用工業」への受け入れ対象は、通常経験豊富な個人で、年齢は18歳以上で健康であり、基本的な日本語を理解できる必要があります。ただし、留学生として退学・除籍処分を受けた経歴がある、失踪者や難民、イラン・イスラム共和国のパスポートを持つ人材は受け入れが認められていません。

特定技能「造船・舶用工業」1号と2号の違い

特定技能「造船・舶用工業」1号と2号の主な違いについて詳しく説明します。

特定技能1号の特徴
・在留期間は最長通年5年まで続けられます。
・家族の同伴は認められていません。
・日本語能力と技術水準を兼ね備える必要があります。

特定技能2号の特徴
・在留期限が設けられず、必要に応じて何度でも更新可能です。
・家族の同伴が可能で、日本での生活がサポートされます。
・外国人労働者としての技術水準を満たす者が対象となります。

特定技能2号は、建設業や造船・舶用工業の分野において熟練した技能を持つ外国人労働者に提供される資格です。特定技能1号の在留期間は通算5年までで、通常は帰国が前提となり、家族の同伴は認められていません。一方、特定技能2号は在留期限が設けられておらず、最長3年の在留資格を何度でも更新でき、家族を呼び寄せて共に日本での生活ができます。

特定技能1号の取得には、日本語能力試験を受ける必要がありますが、特定技能2号に昇格する際には日本語能力試験の受験は不要です。また、特定技能1号を取得した外国人を受け入れる際には登録支援機関の設置が求められますが、特定技能2号の場合、このような支援機関の設置は必要ありません。

そもそも特定技能とは

特定技能は、外国人の専門性や技能を利用して日本国内の人手不足に対処するための制度です。日本では人材不足が問題となっており、特定技能外国人を受け入れる14の分野が指定されています。

特定技能「造船・舶用工業」でできる業務内容

特定技能「造船・舶用工業」は、6つの主要な業務で構成されています。

(1)溶接(手溶接、半自動溶接)
(2)塗装(金属塗装作業、噴霧塗装作業)
(3)鉄工(構造物鉄工作業)
(4)仕上げ(治工具仕上げ作業、金型仕上げ作業、機械組立仕上げ作業)
(5)機械加工(普通旋盤作業、数値制御旋盤作業、フライス盤作業、マシニングセンタ作業)
(6)電気機器組立て(回転電機組立て作業、変圧器組立て作業、配電盤・制御盤組立て作業、開閉制御器具組立て作業、回転電機巻線製作作業)

特定技能1号と2号の業務的な違いとして、特定技能1号は作業に従事する資格ですが、特定技能2号は複数の作業員を指揮・命令・管理する監督者としての役割が付加された資格という点です。

特定技能「造船・舶用工業」受け入れによる人材確保

溶接(手溶接、半自動溶接)

溶接は金属を接合する際に使用される技術で、手溶接および半自動溶接が含まれます。手溶接では、専用の電極を使用して金属部品を溶接し、半自動溶接では溶接ワイヤーが自動的に供給されます。これらの技術を用いて、船舶や構造物の製造や修理に従事します。

塗装(金属塗装作業、噴霧塗装作業)

塗装業務は、金属部品や構造物に塗料を塗るプロセスを含みます。金属塗装作業では、ブラシやローラーを使用して塗料を均一に塗り広げます。噴霧塗装作業では、塗料をスプレーして均一な仕上がりを実現します。これにより、船舶や橋梁などの金属構造物を保護し、外観を美化します。

鉄工(構造物鉄工作業)

鉄工は、金属構造物の製造および加工に関連します。鉄工作業には金属の切断、穴あけ、曲げ、溶接、組立などが含まれます。これにより、船舶の骨組みや橋梁の鉄骨を製造し、構造物を建設・修理します。

仕上げ(治工具仕上げ作業、金型仕上げ作業、機械組立仕上げ作業)

仕上げ業務は、製品の最終段階で行われ、品質向上と仕上げ作業に関連します。治工具仕上げ作業では、工具や治具の仕上げと修理を担当します。金型仕上げ作業では、金属の鋳造用金型を仕上げます。機械組立仕上げ作業では、機械の組み立てと調整を行い、動作を確認します。

機械加工(普通旋盤作業、数値制御旋盤作業、フライス盤作業、マシニングセンタ作業)

機械加工業務は、金属部品の精密な加工を担当します。旋盤作業では、回転部品を削り出し、必要な形状を作ります。数値制御旋盤作業では、コンピュータ制御の旋盤を使用し、高精度な加工を行います。フライス盤作業では、切削工具を使用して表面加工を行い、マシニングセンタ作業では複数の工具を使用して多岐にわたる加工を行います。

電気機器組立て(回転電機組立て作業、変圧器組立て作業、配電盤・制御盤組立て作業、開閉制御器具組立て作業、回転電機巻線製作作業)

電気機器組立て業務は、舶用電気設備や回転電機の製造に関連します。回転電機組立て作業では、モーターや発電機の組み立てと配線を担当します。変圧器組立て作業では、電力変圧器の組立てと検査を行います。配電盤や制御盤組立て作業、開閉制御器具組立て作業、回転電機巻線製作作業も電気機器組立て業務

外国人が特定技能1号「造船・舶用工業」を取得する方法

特定技能1号「造船・舶用工業」を取得するには、「特定技能評価試験+日本語試験に合格する」と「技能実習2号を修了し、在留資格特定技能へ移行する」の2つ方法があります。

方法①特定技能評価試験+日本語試験に合格する

特定技能1号「造船・舶用工業」を獲得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

・技能試験
「造船・舶用工業分野特定技能1号試験」に合格または「技能検定 3級」に合格
・日本語試験
「国際交流基金日本語基礎テスト」に合格または「日本語能力試験のN4以上」に合格

方法②技能実習2号を修了し、在留資格「特定技能」へ移行する

特定技能「造船・舶用工業」を取得する別の方法は、技能実習2号を修了し、在留資格「特定技能」へ移行することです。技能実習2号を修了した者は、技能実習で習得した技能が特定技能1号で要求される技能と関連性があるため、「特定技能1号」ビザに移行できます。この方法の具体的な関連性については、関連業務に付随的に従事することが可能であると法務省に認められています。

受験資格については以下の通りです。
<日本国内で受験する際に必要な条件>
・在留資格を有し、試験日において17歳以上であること

<日本国外(海外)で受験する際に必要な条件>
・試験日において17歳以上であること

なお、特定技能の取得には試験合格だけではなく、在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更申請に対する審査が必要であり、合格者に対して特定技能の在留資格が付与されることを保証するものではありません。

 特定技能「造船・舶用工業(1号)」の試験内容

特定技能「造船・舶用工業」の試験内容は以下の通りです。

特定技能「造船・舶用工業」受け入れ要件と準備

造船・舶用工業技能評価試験

・学科試験と実技試験から成り立っており、日本語で実施されます。
・学科試験では、例題として「クレーンが近づいてきたのでその場を離れた」「ヒュームは溶接欠陥ではない」などの正誤問題や「溶接用保護面」「すみ肉溶接」などのワードとイラストを照らし合わせる正誤問題が出題されます。
・職種ごとに試験内容や受験案内が異なり、溶接、塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、電気機器組立てのそれぞれに関連します。

特定技能「造船・舶用工業」の試験は、希望する在留資格を取得するために必要な基本的な評価試験であり、試験内容や受験案内は職種ごとに異なります。

詳細は以下のリンクから試験詳細と受験案内を確認できます。

① 溶接
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(溶接)」または「技能検定3級(溶接)」

② 塗装
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(塗装)」または「技能検定3級(塗装)」

③ 鉄工
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(鉄工)」または「技能検定3級(鉄工)」

④ 仕上げ
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(仕上げ)」または「技能検定3級(仕上げ)」

⑤ 機械加工
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(機械加工)」または「技能検定3級(機械加工)」

⑥ 電気機器組立て
「造船・舶用工業分野特定技能1号評価試験(電気機器組立て)」または「技能検定3級(電気機器組立て)」

日本語能力試験(JLPT N4に相当)

日本語能力試験は、日常会話レベルの日本語力が必要です。合格のためには「基本的な語彙や漢字を使って書かれた身近な文章を読んで理解できる」「ややゆっくりと話される会話であれば内容がほぼ理解できる」能力が求められます。

日本企業が特定技能「造船・舶用工業」で外国人を採用する方法

日本企業が特定技能「造船・舶用工業」の外国人を雇用するには、下記の要件と条件を満たす必要があります。

特定技能所属機関(受入れ企業)の要件

(1)法令を遵守していること(労働、社会保険、租税に関連)。
特定技能所属機関は、労働、社会保険、租税などの関連する法令を厳格に遵守しなければなりません。これは、外国人労働者の雇用に関連する法的要件を含みます。

(2)同種の業務に従事する労働者を1年以内に非自発的に離職させていないこと。
同じ業務に従事する労働者を1年以内に非自発的に離職させないように努力しなければなりません。これにより、外国人労働者の雇用安定が図られます。

(3)行方不明者を1年以内に責任を問われる理由で発生させていないこと。
特定技能所属機関は、自身の管理下で外国人労働者が行方不明になることを責任を問われる理由で1年以内に発生させないように注意しなければなりません。

(4)欠格事由(過去5年間の出入国や労働法令違反など)に該当しないこと。
特定技能所属機関は、過去5年間に出入国や労働法令に違反するなどの「欠格事由」に該当しないように注意しなければなりません。過去の不正規や個人または企業行動に基づく制約を排除することが求められます。

(5)特定技能外国人の業務内容に関する文書を作成し、雇用契約終了後1年以上保持していること。
特定技能外国人の業務内容に関する文書を作成し、雇用契約終了日から1年以上保持している必要があります。これは、業務遂行に関する記録の保持と透明性の向上を促すものです。

(6)外国人が保証金の支払いを受けていないことを確認し、それに基づいて雇用契約を結んでいること。
外国人が保証金の支払いを受けていないことを確認し、それに基づいて雇用契約を結んでいる必要があります。これは、外国人労働者の搾取を防ぐためです。

(7)違約金に関する契約を締結していないこと。
特定技能所属機関は、違約金に関する契約を締結してはいけません。これは、過剰な制約や罰金が発生することを防ぐためです。

(8)外国人に支援に要する費用を負担させていないこと。
特定技能所属機関は、外国人に支援に要する費用を直接または間接的に負担させてはいけません。外国人労働者の負担を軽減し、公平な雇用環境を提供します。

(9)労働者派遣の場合、派遣元が適切であることを確認し、派遣先が基準に適合していること。
労働者派遣の場合、特定技能所属機関は、派遣元が適切であることを確認し、派遣先が所定の基準に適合していることを保証しなければなりません。

(10)労災保険に関する届出などの措置を講じていること。
特定技能所属機関は、労働災害に備えて労災保険関連の届出などの措置を講じなければなりません。外国人労働者も日本人と同様に安全の確保をする必要があります。

(11)雇用契約の適切な継続履行体制が整備されていること。
雇用契約の適切な履行体制を整備し、外国人労働者に公平な条件を提供しなければなりません。

(12)報酬を銀行口座への振込みなどで支払っていること。
報酬は銀行口座への振込みなどで支払わなければなりません。適切な報酬の提供が求められます。

(13)分野に特有の基準に適合していること(分野所管省庁の指示に従うこと)。
造船・舶用工業分野において特有の基準を満たすことが求められます。所管省庁の指示に従うことが必要です。

 特定技能所属機関に対して特に課す条件

上記の要件のほかにも、ア〜オの5つの条件を満たす必要があります。

ア. 国土交通省が設立した「造船・舶用工業分野特定技能協議会」の構成員であること。
イ. 協議会に必要な協力を提供すること。
ウ. 国土交通省またはその委託先が行う調査や指導に協力すること。
エ. 1号特定技能外国人支援計画の実施を委託する場合、条件を満たす登録支援機関に委託すること。
オ. 特定技能外国人の実務経験を証明する書面を提供すること。

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