コラム

外国人労働者問題の事例と主な原因、その解決策を紹介

外国人を雇用している企業では、しばしば外国人労働者問題が発生することがあります。外国人であることが原因で、劣悪な環境で働いたり、日本人従業員からパワハラを受けたり、過度な長時間労働をしたりする問題です。そのような外国人労働者問題がなぜ発生するのか、根本的な原因と、解決するための方法を解説していきます。

外国人労働者問題とは

外国人労働者の数が増加するにつれて、彼・彼女らを取り巻くさまざまな問題が明るみに出ています。これらの問題は、単に言葉の壁や文化の違いだけでなく、受け入れ企業の認識不足にも起因していることが少なくありません。

外国人労働者問題の被害件数

外国人在留支援センター(FRESC / フレスク)によると、2020年12月から2023年9月までの外国人からの相談総数は、286,959件にのぼります。

そのうち、外国人労働者問題として挙げられる、「人権(様々な人権問題に関する相談)」と「労働相談 賃金未払、解雇、パワハラ等労働に関する相談」の件数は、約50,000件にも上ります。

・人権(様々な人権問題に関する相談):約38,160件以上
・労働相談 賃金未払、解雇、パワハラ等労働に関する相談:約8,300件以上

(参考)相談等の現況 | 出入国在留管理庁

外国人労働者問題としてあげられる主な事例

まずは、特に注目の集まっている問題をいくつか紹介します。

最低賃金を下回る低賃金

特に技能実習生の場合、低賃金の問題が顕著です。技能実習は本来、「外国人に日本の技術を学ばせ、母国で役立てる」ことを目的としていますが、人材不足が深刻な業界では技能実習生が主要な労働力として過度に利用され、「安価な労働力」という誤った期待が存在しています。技能実習生1人にかかる経費は高く、賃金を増やしにくい背景も影響しています。

劣悪な労働環境

外国人労働者は、日本の職場で弱い立場に置かれることがあります。これは本来の状況ではないはずですが、日本語のスキルが低く、専門的なスキルを持たない外国人労働者は、景気後退時などに解雇のリスクにさらされ、再就職が難しいことがあります。このような状況を悪用し、外国人労働者に危険な労働条件を強制したり、不合理な条件を押し付けたりする事例も報告されています。さらに、労災隠しや割増賃金の未払いなど、現在の認識よりも多くの問題が存在する可能性も指摘されています。

違法な長時間労働

外国人労働者は日本の労働基準法を守る必要がありますが、多くの場合、日本語が不得意であるか、国内法を理解していないため、不当な長時間労働に巻き込まれることがあります。実際、技能実習生を雇う企業の違反事例では、不当な長時間労働が最も多い問題となっています。

いじめ・パワハラ・暴行事件

外国人労働者が日本の職場で言語や文化の違いからくる誤解や孤立感を経験し、いじめやパワーハラスメントの被害を受けることがあります。さらに、極端なケースでは身体的な暴力も発生しています。日本では労働者の権利を保護する法律が存在し、企業も多様性と包括性を尊重する取り組みを行っています。

しかし、問題が解決されていないケースもあるため、政府、企業、NGOが協力して、外国人労働者の権利を守り、労働環境を改善するために努力しています。

外国人労働者問題が起きる主な原因

外国人労働者問題が起きる主な原因を、日本企業側と外国人労働者側からの視点で解説します。

【外国人労働者問題の原因】日本企業側

外国人技能実習生に関連する日本企業の問題としてたびたびニュースに取り上げられる、パワハラやいじめ、暴行事件などの問題は、基本的にすべてパワハラやいじめをする側に責任があります。また、暴行に関しては、立派な犯罪です。

日本では古くから「指導」や「教育」と題して手を上げることが許容される文化でしたが、現在ではそれらに対する倫理観やモラル、価値観の変容から犯罪とされています。

「日本語が伝わらないこと」や「外国人だから」「発展途上国の人だから」という日本企業や日本人の差別的な意識が大きな問題の原因でしょう。

【外国人労働者問題の原因】外国人労働者側

外国人労働者問題の根本的な原因の一つは、外国人労働者の知識不足です。初めて日本で働く外国人労働者が、日本の法律や労働環境について詳しく知らないことは一般的です。労働基準法を理解しないまま低賃金で働いたり、長時間労働を受け入れたりすることがあります。外国人労働者に日本のルールを教えないまま労働を続けるケースもあります。

外国人労働者問題の解決策

解決策①就労現場の監督・監視

外国人労働者問題の解決策の一つは、現場の監視です。外国人労働者の作業場には監視カメラを設置し、定期的な監査を行うことが役立ちます。これにより、パワーハラスメントやいじめの兆候を早期に発見できる可能性が高まります。

また、問題が発生した場合、外国人労働者が迅速に上層部に報告できる仕組みを整備し、外国人労働者向けのコンタクトポイントを設けることも大切です。さらに、定期的な面談やコミュニケーション促進の取り組みも重要です。

外国人労働者問題の根本的な原因としてよくあるのが、外国人労働者の知識不足です。日本に来たばかりの労働者が、日本の法律や働き方について、よく知らないということは珍しくありません。労働基準法について知らなければ、低賃金での勤務や過度な長時間労働に、疑問を持たない可能性があります。そして、日本のルールを知る機会を与えられないまま、働き続けることも珍しくありません。

解決策②従業員への研修実施

大規模な企業であっても、外国人労働者が低賃金で働いたり長時間労働をしている実態が上層部に伝わらないことがあります。この問題を解決するためには、企業が外国人労働者に日本に関する情報を提供することが重要です。

外国で育った人は、日本人とは異なる社会性を持っていることが珍しくありません。日本人の場合は、多少の不満があっても口に出さずに我慢したり、相手のことを気遣う人が多いです。しかし、外国人の場合は、自分の考えを強くアピールしたり、自分の意見を重視したりする人が少なくありません。その違いは、それぞれが育った国の文化や環境によるものです。

ただ、そのような社会性の違いによって、険悪な関係になる恐れがあります。良い意見も悪い意見もはっきりと言う外国人労働者に対して、日本人従業員が嫌悪感を抱くのは、よくあるパターンです。その嫌悪感が元で、パワハラやいじめなどの外国人労働者問題が発生する恐れがあります。それを防ぐ解決策としては、お互いのことを周知する機会を設けるのが良いでしょう。
特に、日本人従業員に対して、雇用する外国人の国民性が、大まかにどういったものなのかを伝えておくことはとても大事です。

可能であれば、実際に外国人労働者を受け入れる前に、伝えておきましょう。そうして、日本人従業員側にある程度の心構えができていれば、外国人労働者の社会性の違いも受け入れられる可能性が高くなります。

解決策③外国人雇用が初めての場合は日本語ができる人を雇う

社会性の違いだけでなく、外国人労働者と日本人従業員が、しっかり意思疎通できないことが、問題に繋がることもあります。特に言語の問題は、コミュニケーション不足によって、パワハラやいじめ問題に発展しやすいです。それを防ぐためには、日本語がしっかり話せる人を雇用することが重要です。

特に、外国人を雇用したことがない場合などは、このポイントがとても重要です。

外国から労働者を呼び寄せる場合、日本語があまり得意ではない人を選ぶことも不可能ではありません。しかし、日本語が上手に話せない人では、職場での意思疎通が難しいです。

そのような人は、雇用してから、日本語学校に通わせるなどのサポートをした方が良いでしょう。もし、そういったサポートが不可能であれば、雇用前の段階で、日本語が十分に話せる人のみを厳選した方が無難です。日本語検定試験の結果を確認するのも良いですし、独自の日本語試験を実施するという手もあります。日本人従業員との意思疎通がしっかりできる人だけを選べば、パワハラやいじめが発生するリスクを大きく下げられるでしょう。

まとめ

外国人の雇用を考えている企業にとって、外国人労働者問題は、決して他人事ではありません。そして、問題が発生している状況で放置しておけば、冷遇に耐えかねた外国人労働者がトラブルを起こしたり、問題を解決しない企業というレッテルを貼られたりする恐れがあります。そうならないために、外国人労働者問題とはどういうものなのか、原因をしっかり把握すると共に、解決策を考えておいた方が良いでしょう。

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