コラム

在留資格「永住者」とは?ビザの条件や就労制限などわかりやすく解説

日本には在留資格が29種類あり、在留資格によって就労時間や業種など条件が異なります。さまざまな在留資格がありますが、その中でも「永住者」と呼ばれる外国人を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。

人材不足解消のため外国人を採用する企業が年々増加傾向にあり、特に外国人採用をする上で永住者は注目されています。

そこで今回は、近年外国人採用で注目されている永住者について詳しく説明します。

永住者とは

永住者とは

永住権とは、外国人が制限された在留期間を気にせずに滞在国に永住できる権利を指します。この権利は、「永住者」という在留資格に該当します。

永住者の資格には以下の特徴があります。

  1. 在留期間に制限がありません。
  2. 日本での活動に制限がありません。つまり、職種や業種に関する就労制限がありません。

ただし、永住権を取得するには厳しい条件が設けられています。

永住者の定義

永住者とは、10年以上日本に滞在し、法務大臣から永住許可を取得した外国人を指します。永住権を取得した人々の多くは、日本を生涯の生活基盤として選びます。永住者は、特別な「身分に基づく在留資格」の一部であり、その中には定住者や配偶者も含まれています。厚生労働省(2021年)のデータによれば、2021年10月末時点で外国人労働者約173万人のうち、約58万人(33.6%)がこの在留資格を保持しています。さらに、出入国在留管理庁(2022年)によれば、2022年6月末時点での永住者数は約85万人に上ります。

在留資格別外国人労働者数グラフ
参照元:厚生労働省(2021),『「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)』(2022年11月22日取得)

永住者の就労条件はない

永住者の場合、週28時間といった制限された就労時間や、風営法に関連する職種での就労制限は存在しません。このため、彼らは日本人と同様に就労できます。さらに、在留期間が無期限であるため、長期間にわたって雇用でき、組織の重要な一員となります。さまざまな業界で、アルバイトから正社員、派遣などさまざまな雇用形態で活躍しています。

永住権取得の条件3つ

在留資格「永住者」を取得するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

①素行が善良であること(良いふるまい)
永住権を申請する際には、法律や法令に違反していないことが重要です。

つまり、適切な法令を守り、平和的な生活を送っていることが審査の対象となります。軽微な違反事例(例:スピード違反や駐車違反)については、素行不良とは見なされないこともありますが、これらの違反が繰り返される場合は、永住権の許可が難しくなる可能性が高まります。

②独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること(自立した生計を営むための資産または技能)
永住権を取得するためには、日本で自立した生活を送るための収入やスキルが必要です。

具体的には、申請者自身が自活できるだけの経済的な資産または職業的なスキルがあるかどうかが審査されます。ただし、家族全体の収入も考慮されます。申請者自身の収入が少なくても、配偶者の収入が充分であれば、申請者は「自立した生計を営む資産または技能を有する」と見なされ、家族全体が条件を満たすことができます。

③その者の永住が日本国の利益に合すると認められること(日本国の利益に寄与する可能性)
永住権を申請する外国人の永住が、日本国の利益に寄与するかどうかも審査の対象となります。永住者としての彼らの存在が、日本社会や経済にプラスの影響をもたらすかどうかが評価されます。

※永住権取得の特例事項
永住権取得には通常特定の条件を満たす必要がありますが、特例として、日本人、在留資格「永住者」、または在留資格「特別永住者」の配偶者または子供である場合「①」「②」の条件を満たさなくても良い場合があります。

10年間の在留がなくても良い場合の特例

さらに、特例により、在留資格を10年間持っていなくても永住権を申請できる場合があります。10年間の在留に関する特例条件として、以下のようなことを定めています。

  1. 日本人、永住者、特別永住者の配偶者または子供の場合、実際の婚姻生活が3年以上続き、引き続き1年以上日本に在留していること。実子などの場合は、1年以上日本に在留していること。
  2. 在留資格「定住者」で5年以上日本に在留していること。
  3. 難民認定を受けた場合、認定後5年以上日本に在留していること。
  4. 外交、社会、経済、文化などの分野で日本への貢献が認められる者で、5年以上日本に在留していること。
  5. 地域再生法(平成17年法律第24号)第5条第16項に基づき認定された地域再生計画において、同計画の区域内に所在する公私の機関で、出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の規定に基づく活動を行い、その活動によって日本への貢献が認められる者の場合、3年以上継続して日本に在留していること。
  6. 出入国管理及び難民認定法別表第1の2の表の高度専門職の項の下欄の基準を定める省令(以下「高度専門職省令」という)に規定するポイント計算を行った場合に70点以上を有している者で、「「高度人材外国人」として3年以上継続して日本に在留していること。」「3年以上継続して日本に在留しており、永住許可申請日から3年前の時点で高度専門職省令に規定するポイント計算で70点以上の点数を持っていたことが認められること。」のいずれかに該当するもの。
  7. 高度専門職省令に規定するポイント計算を行った場合に80点以上を有している者で、「特別高度人材として1年以上継続して日本に在留していること。」「1年以上継続して日本に在留しており、永住許可申請日から1年前の時点で特別高度人材省令に規定する基準を満たしていたことが認められること。」のいずれかに該当するもの。

最新情報や正確な情報は、出入国管理庁の「永住許可に関するガイドライン(令和5年4月21日改定)」をご覧ください。

「特別永住者」とは

永住者と一言で言っても、実は特別永住者と呼ばれる外国人もたくさんいます。では、特別永住者とはどのような外国人なのかを分かりやすく紹介します。

特別永住者の定義

特別永住者とは、1991年(平成3年)11月1日に施行された入管特例法、「日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法」によって定められた在留資格を持つ外国人を指します。第二次世界大戦時、日本に住む外国人は日本国民と見なされていましたが、サンフランシスコ平和条約によって在日外国人は日本国籍を喪失しました。このような背景を持つ外国人(主に朝鮮・韓国・台湾出身者)およびその子孫は、特別に永住権を取得できることとなり、特別永住者として日本に居住することが許可されています。なお、出入国在留管理庁(2022年現在)によれば、2022年6月末時点での特別永住者数は約29万人です。

「永住者」と「特別永住者」の違い

特別永住者においても、一般的な永住者と同じく、就労に制限はありません。しかし、永住者と異なる点は以下の通りです。

①審査基準
永住者の場合、審査基準には「素行が善良であること」「独立生計を営むための資産や技能を有すること」などが存在しますが、特別永住者には特にこれらの条件はありません。

②申請先
永住者の場合、申請は入国管理局で行いますが、特別永住者の場合、住民票がある地元の市区町村の窓口から法務大臣の許可を取得することが必要です。

③在留カード携帯の有無
永住者は在留カードを携帯しなければなりませんが、特別永住者は「特別永住者証明書」を携帯する必要はありません。

「永住者」と「帰化」の違い

帰化と永住には大きな違いがあります。帰化は外国人(外国籍の人)が日本国籍を取得し、日本人になるプロセスです。

一方、永住は日本で永久に住む権利を得るために永住権(永住ビザ)を取得することを指します。永住の場合、国籍はそのままで、日本に住む権利が増えるだけです。

在留期間を気にせず、日本に長期間滞在する点では帰化と永住は類似しています。しかし、永住の場合、在留カードの携帯と定期的な更新が必要です。

  • 永住者 = 外国人のまま
  • 帰化 = 外国人から日本人になる

より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

「永住者」と「定住者」の違い

「永住者」と「定住者」は、日本に在留する外国人の身分のことですが、これらには、おおきく3つの違いがあります。

①在留期間の違い
・永住者:在留期間に制限なし
・定住者:在留期間に制限あり

②更新手続きの有無(違い)
・永住者:更新手続き不要
・定住者:更新手続きが必要

③就労制限の違い
・永住者:制限のない就労活動が可能
・定住者:制限のない就労活動が可能(更新が必要)

より詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

特別永住者と永住者の違い

まとめ

就労制限がなく日本人と同じように就労できることから、永住者を正社員として雇用する事業所が増えています。外国人採用に興味はあるが、在留資格や価値観の違いなどから外国人採用に踏み出せないという人も多いのではないでしょうか。

日本に長く住む永住者は初めての外国人採用の入門編として雇用しやすいため、多くの事業所で永住者を雇用しています。

今後の人材不足に対応するため、まずは永住者を視野に、外国人採用をしてみませんか?

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